福井大学工学部附属
超低温物性実験施設
 
液体ヘリウムの汲み出しについて(その2:利用時の注意など)

液体ヘリウム利用時の注意

  1. 1. 申し込みについて(2014年度改訂)

    1. ヘリウム供給は平日です。土曜、日曜、祝日等の休業日は原則供給できません。夏季・冬季休業やそのほかの都合により供給を停止する期間があります。週明けの朝に供給する場合は前週のうちに計量する場合がありますので目減り分があります。

    2. 先に提出した汲み出し希望表から変更がある場合は、少なくとも受給希望日の3日前までに申し込んでください。

    3. 申込後、本ウェブページスケジュール表を必ずご確認ください。

    4. 前もって長期計画が決まっている場合は、書面提出を推奨します。


  2. 2. 受給容器(ベッセル)について

    1. 初めての充填時には、受給予定日の3日以上前に液体窒素での直接冷却により、予冷する必要があります。その際、液体窒素は(ベッセルのタイプにもよりますが)容積の50〜60 % 程度まで入れます。窒素はヘリウムよりも重いことに注意し、予冷中は動かさないようにします。受給日まで放置予冷し、液体ヘリウム充填前に液体窒素の残分を追い出して真空引きを十分行い、液体ヘリウムを充填します。

    2. 次回以後の液体ヘリウム充填に備え、完全に使い切らないことが大切です。容器返却時に液体ヘリウムを10〜15 %程度(120リットル容器では20リットル程度, 50リットル容器では10リットル程度)以上残してください残す量には、次回充填までの日数を考慮してください。

    3. 使用量は持ち出し時の重量より、返却時の重量を差し引いて計算しますので、許可なく容器の加工・様換えをしないでください(返却時には持ち出した時とまったく同じ状態であるように気をつけてください)。

    4. ヘリウム使用表のある容器は忘れずに添付移動してください。

    5. 日頃より容器管理に注意を払い、キャスター等のゆるみで転倒破損しないように注意を怠らないでください


  3. 3. 容器の搬出および搬入について

    1. 容器搬出時の注意:充填終了後は、その旨のメモまたはカードを容器に貼付けておきます。このメモまたはカードがない時には持ち出さないようにお願いします。

    2. 容器返却時の注意:必ずメモまたはカードを外し、超低温に備え付けの返却プレートを掛けておくこと。返却プレートがかかっていない物は使用中とみなし,計量,再充てんは行いませんのでご注意ください。ベッセルは壁際に寄せて置き、通路を確保するようにしてください。

    3. 搬出・搬入時の回収バルブ開閉には特に注意が必要です。指差し確認をしてください。開放してしまうと、多くのガスが無駄になります。

    4. 使用後すみやかに返却してください。また、予定表に記載された返却予定日までに必ず返却してください。容器の返却が遅れると次の使用者へ液体ヘリウムを渡すことができなくなります。


  4. 4. その他

 ヘリウムの液化日は原則,月曜日から水曜日の3日間です。この間にヘリウムを充填する際は超低温の充填作業と重ならないよう事前に充填時間等をお知らせください。液化装置の起動中に、回収ガスの処理を一時的に停止するためです。

以上(2014.9, update2016.6)

 

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液体ヘリウムユーザーの皆さんへ

 日頃は,寒剤供給業務の円滑な実施にご理解とご協力を頂き,感謝いたします。より一層の円滑な運営のため,液体ヘリウム容器の準備について,ご協力をお願いいたします。液体ヘリウムは,容器が充分冷えていて,はじめて容器に充てんできます。そのため,液体ヘリウム申込票には,「容器が完全に空になっている場合は,数日前から使用者の責任で,液体窒素による予冷をする必要があります。」と注意事項が書かれています。

 ユーザーの方にしていただくこの予冷には,かなりの労力を要します。容器に相当の液体ヘリウムが残っている場合(120 L容器では20 L程度, 50 L容器では10 L程度)には,この予冷をしなくて済みますので, 以下の1から3のいずれかの方法をお取りください。


  1. 1. 充てんの量を加減できる場合には,容器に相当の量を残す。

  2. 2. 一つの容器だけの予約ではほとんど全部が必要と思われるときは,二つの容器で供給を予約し,それぞれの容器に,相当の量を残す。

  3. 3. 充てん時に予想以上に液体ヘリウムを使用しそうな時(容器が空になりそうな時)には,その時点で,職員に連絡する。

  4. 4. 3の場合で,やむを得ず連絡できなかった時には,充てん後すぐに容器を返却し,その旨を職員に口頭で伝える。


 上記の何れにも該当しない場合には,ユーザーの方に,予冷をしていただくことになります。以上のことが守られて初めて液体ヘリウムの円滑な供給ができます。宜しくお願いいたします。


寒剤供給セクション

小川 勇

(28 Feb. 2008 メールにてアナウンス)

ヘリウム液化の流れ


このようなヘリウムガスの循環ができるだけロスなく行われることが重要です。